『購入者=消費者』とは限らない!ショッパー・マーケティング

『購入者=消費者』とは限らない!ショッパー・マーケティング

「どうしたら売上げや来店促進ができるんだろう?」と考える際に「消費者目線で考えること」「消費者心理を掴むこと」が成功に近づく為に大切だと考える事は多く”コンシュマー(消費者)マーケティング”という言葉を聞いた事があるという方も多いと思います。

 

「購入者=消費者」とは限らない

しかし、必ずしも「お買い物をする人=その商品を消費する人」という場合のみではありません。

 

例えば、お菓子を買う人(ショッパー)がお母さん、食べるのは子ども(カスタマーあるいはユーザー)ということになります。ショッパーは、この「買う人」のことです。

 

ショッパー(購入者)とは、売り場を訪れ買い物をする人のことです。商品を買う前とその最中、購入後という3つの段階のうち、買い物中の顧客行動や心理状態に焦点を絞ったマーケティングが「ショッパー・マーケティング」と呼ばれています。ショッパー視点で考えてみると、これまでとは違うアプローチ方法が見えてくるかもしれません。

 

ショッパー・マーケティングとは?

ショッパー・マーケティング

出典:perigee コンシューマーからショッパーへ

「ショッパー・マーケティング」とは、消費する人(コンシューマー)ではなく、購入する人(ショッパー)に対する興味付けや、商品を購入してもらうための仕掛けづくりのことです。

 

ショッパー・マーケティングという言葉が注目されるようになったのは、2007年に米国の食品製造業の団体(GMA: Grocery Manufactures Association)が報告書の中で定義づけたことによると言われています。

 

その報告書の中では、「ショッパー行動の深い理解に基づくマーケティング活動の全般であり、ショッパーを惹きつけ、購買に導くことを目的としている」とされています。

 

つまり、買い物客であるショッパーの気持ちや動きをしっかりと理解したうえで、商品を買ってもらうための適切な仕掛け作りを行って行く事が大切になってきます。

 

今までのマーケティング手法と何が違うの?

ショッパー・マーケティングと、これまでのマーケティングの違いとは何でしょうか?

それは「コンシュマーからショッパー」へのマーケティング対象の変化です。

 

例えば、コンビニや自動販売機などでは「自分で買って、自分で飲む」という「コンシュマー=ショッパー」になっている事が多いですが、スーパーなどの場合は必ずしも自分が飲む訳でなく「子どものために」「家族みんなで」と「コンシュマー≠ショッパー」となることも多いです。

 

このため、店内のPOPやディスプレイなどで飲む人に対しての直接的なPRを行っても、買う人にとってはいまいちピンとこないという事も想定されます。

 

このような時には「ショッパー(購入者)」の心をつかんで売上げに繋げられるような施策をとる事の方が有効となってきます。

 

コカ・コーラの事例

コカ・コーラ

出典:IT PRO日経コンピューター 「購買行動」を7つに分類、販促策の成功事例が相次ぐ

 

2008年、コカ・コーラグループは、ショッパーの心理を分析した1年がかりで大型キャンペーンを実施しました。

 

4409人のショッパーを対象にアンケートを行い、ショッパーが購買をする瞬間の動機を分析したところ、ショッパーの購買の動機の4割が、食事に関連するものであるということが分かりました。

 

また、上記の調査結果などをもとに、コカ・コーラでは女性が顧客の6割以上を占めるスーパーでの販促展開は、買う人と飲む人が違う、という視点が重要であり、主要顧客である主婦に『飲みたい』ではなく『(家族に)飲ませたい』と思わせる施策が効果的だという結果を導きだしました。

 

そこで、コカ・コーラの飲料と、他社の食品を関連させて販売するキャンペーンを実施しました。

例えば、冷凍のピザ売り場にコカ・コーラのボトルを置いたところ、一週間でコカ・コーラの売上げは133%アップし、冷凍ピザの売上げは49%アップしたといいます。

 

また、ウェブサイトでは料理レシピを公開し、テレビCMでは家族の食卓を流したところキャンペーンから半年後、18歳未満の子どもがいる家庭の飲用量が増がする結果となりました。

 

このコカ・コーラのケースでは、「ショッパー=主婦」とし、コンシュマー=その家族ということが想定されます。

 

主婦がその日の昼食、もしくは夕食の献立を考えながら買い物をする点に着目しています。

 

コンシュマーに訴求するのではなく、ショッパーである主婦が”家族に飲ませたい”と考えるようなプロモーションを行ったことが成功につながったのだと言えます。

ショッパー コンシューマー セール販売個数

 

出典:promotool 売り上げUPに効果的な販促方法!「香り販促

 

ショッパー・マーケティング事例ではこのほか、電子看板や香りを利用したショッパー・マーケティングも近年多くなっています。

 

例えば、放香器を使って売り場にカレーの香りを発生させることで刺激を与え、売上が4倍に増加したという事例もあります。

 

まとめ

「購入する人=消費する人とは限らない」というのは、分かっているようで中々なかなか気がつきにくい視点でした。

 

「誰かのために購入をする人(ショッパー)」の視点に立って商品のディスプレイや、店内でのPR、セールスコピーなどの展開をする事で、より適切なプロモーション展開が出来るようになると考えられます。

 

この「ショッパーズマーケティング」という考え方は小売業のディスプレイや商品展開だけでなく、セールスコピーやPOP、メルマガの文章などに反映させるなどすると様々な業種やサービスでも有効に活用できると考えられます。

 

今までの視点と変える事で、見えなかった買い手のニーズが見えたりするなど思わぬ変化が起こるかもしれません。

ぜひこのマーケティング手法を導入してみてはいかがでしょうか?

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